建設キャリアアップシステム【CCUS】~どんなシステム?~ 申請代行実施してます

記事更新日:

1.建設キャリアアップシステム

『名前は聞いたことあるけどよう分からんし、何か面倒くさそうやな~』
なんて思わずに、簡単にでも知っといてもらった方が良いんじゃないかなと思います。

 

なぜ知っといた方が良いのかというと、令和3年度からこの建設キャリアアップシステムの活用が順次進められていき、今は推奨レベルなので登録していなくてもペナルティーがあるわけでは無いですが、令和5年度からは民間工事を含むあらゆる工事に建設キャリアアップシステムの完全移行&完全実施を目指して運用されているからです。

 

建設キャリアアップシステム用語説明

まず用語の説明を簡単にさせてもらいます。
【技能者】建設キャリアアップシステムに登録している技術者
【事業者】建設キャリアアップシステムに登録している建設業者(建設業許可を取得していなくてもOK)

 

建設キャリアアップシステムを簡単に説明

①技術者は『技能者登録』建設業者は『事業者登録』

②元請業者が建設現場にカードリーダーを設置

③技能者が現場入退場する際にICカードを読取り

技能者の『経験(就業日数)』『知識・技能(保有資格)』『マネジメント能力(登録基幹技能者講習・職長経験)』

がシステムに蓄積されていきます。

 

技能者のレベルに応じた4段階のICカードが発行され、技能者の賃金等の処遇を改善する仕組みとなっています。

(国土交通省HPより)

建設キャリアアップシステムが浸透するために先ずは公共工事からシステムを導入して行きましょうと、建設キャリアアップシステム義務化モデル工事が試行されます。

この工事現場では建設キャリアアップシステムがどの程度達成できたかで、工事成績評定で加点または減点される仕組みになっています。

 

大阪府下では建設キャリアアップシステムに登録している事業者が、入札参加資格申請時に加点される仕組みが実施される予定は今のところはありませんが、静岡県では令和3・4年度入札参加資格申請より建設キャリアアップシステム事業者登録をしている建設業者に対し10点加点されるなど、建設キャリアアップシステムに登録している建設業者が有利となっています。(実施済み)

 

このように建設キャリアアップシステムに登録している建設業者が有利になる都道府県は今後増えていくと予想されます。


(国土交通省HPより)

今回はそんな建設キャリアアップシステムがどんなシステムで、どんなメリットがあるのかを簡単にお話させてもらいます。
先ずは建設キャリアアップシステムの概要を知ってもらい、順次くわしくご説明させてもらえればと思います。

 

2.建設キャリアアップシステム(CCUS)の目的って何?

日本は少子高齢化の進行に伴い、働き手を確保することがどの業界でも難しくなってきています。

・若い人に来て欲しいけど、求人を出しても来てくれない。
・そもそも応募自体がめちゃくちゃ少ない。

こんな風にお悩みの建設業者さんは多いんじゃないでしょうか?

若い世代の人達にサービス業や公務員ではなく、建設現場で働く技術者になろう!と思ってもらうためには、魅力的な職業であることを目に見える形でアピールしていくことがとても大切です。

 

建設業の年齢別の賃金(いわゆる賃金カーブ)のピーク時期は、40歳前後になっています。

『40歳前後が賃金のピークなのは体力のピークで賃金を決められているからで、その人の管理能力や後進の指導なんかの、今までの現場経験で培った能力が適切に評価されていないためじゃないのか』というように考えられました。

(国土交通省HPより)

また、現場の技術者は異なる元請業者の下で、色々な現場に出入りして経験を積んでいきますよね?

一人ひとりの技術者の能力や経験が、元請や現場が変わっても統一された基準で評価され、その記録が建設業界で横断的に蓄積されるように、新たな仕組みが作られました。

技術者のスキルアップが賃金に正しく反映され、建設業界全体の処遇改善に繋げ、将来的に建設業の担い手を確保できるようにと立ち上げられたシステムが建設キャリアアップシステムです。

 

せっかく建設キャリアアップシステムの本格運用が開始されたのですから、このシステムが建設業界に浸透することにより、業界全体が良くなって行けばと思います。

 

3.建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリットは?

「技能者登録をした技術者が恩恵を受けるばかりで、建設業者にはメリットは薄いように思えるんやけど。」と仰る建設業者さんがいらっしゃいますが、建設キャリアアップシステムは技能者・事業者双方にメリットがあるシステムです。

 

【技能者のメリット】

① 自分の資格や現場経験を証明できる

② マネジメント能力の評価で適切な処遇を受けることができる

③ 就業実績がICカードに蓄積されることにより、確実に建退共の掛金充当につながる

 

【事業者のメリット】

① ICカードによる技能者の現場入場管理が可能

② 技能者の経験や保有資格の見える化による採用の効率化

③ 数次の下請業者で働く技能者の、社会保険加入状況を正確に把握

④ 建退共の証紙購入・貼付けが不要

⑤ 入札参加資格申請時の優遇

 

技能者や事業者には、このようなメリットが考えられます。

特に事業者のメリットである『③下請業者の社会保険加入状況を正確に把握できること』は大きいのではないでしょうか?

チェック漏れから公共工事の現場で社会保険未加入業者を下請でつかっていると、元請業者は指名停止処分などのペナルティーを受けることになります。

公共工事の売上が完成工事高の半分を占めるような建設業者さんが、四次下請の業者が社会保険未加入で半年間の指名停止処分になったことがありました。

こういう事態を回避するために建設キャリアアップシステムはかなり有効だと思います。

 

4.建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録するには?

建設キャリアアップシステムには『技能者登録』と『事業者登録』をする必要があります。

 

技能者登録

① 技能者登録というのは、技術者が保有している資格情報・加入社会保険・建退共(中退共)などの情報をインターネットまたは認定登録機関の窓口で申請します。

② 登録料を支払う ※10年ごと

申請方法 登録手数料(実費)
簡略型
(インターネット)
2,500円(技能者の本人情報等を登録)
詳細型
(インターネット)
4,900円(簡略型の本人情報等に加え、保有資格、健康診断等の情報を登録)
詳細型
(認定登録機関)
4,900円(簡略型の本人情報等に加え、保有資格、健康診断等の情報を登録)

③ 技能者ID、キャリアアップカードが発行されます。

 

事業者登録

① 事業者登録というのは、元請・下請・法人・個人を問わず登録する必要があり、インターネットまたは認定登録機関の窓口で申請します。

② 登録料を支払う

【事業者登録料】※5年ごと

事業者 登録手数料(実費) 備考
一人親方 0円 雇用者なし
個人事業主 6,000円 雇用者あり
法人 6,000円~240万円 資本金により変動

 

【管理者ID利用料】(※1年ごと)当面現場管理IDは無料

事業者   登録手数料(実費)
個人事業主・法人 1IDにつき 11,400円
一人親方 1IDにつき 2,400円

 

③ 事業者ID、管理者IDが発行されます。

 

今回は簡単に建設キャリアアップシステムの概要を説明させてもらいました。

公共工事の下請を多くされている建設業者さんは、今後元請からの要請で建設キャリアアップシステムの登録を求められていくと思われます。

建設キャリアアップシステムの登録方法や、詳しい内容については順次解説していこうと思いますので、そちらも併せて読んでいただけると幸いです。

 

「元請からの要請で、急いで登録しないとダメなんです。」

こうおっしゃられる方が本当に多く、カードが無いと現場に入れなくなるとの事なので、当事務所では、建設キャリアアップシステムの登録に関しては、土日祝日関係なくご対応させていただきます。

建設キャリアアップシステムのご登録にお困りでしたら、当事務所にご相談されませんか?

まずは、メールかお電話でお問い合わせください。

CCUSのご登録に関する『よくある質問』はこちら。

 

5.当事務所の手続き報酬

※申請に別途証明書が必要になった場合は、実費をご請求いたします。

手続名 報酬額(税込) 備考
事業者登録 33,000円  
技能者登録
・簡略型+詳細型

22,000円/1人

 
技能者登録
・簡略型
16,500円/1人  
技能者登録
・詳細型
16,500円/1人 ・他事務所で簡略型のご登録後、詳細型への追加登録の場合
技能者登録
・詳細型
5,500円/1人 ・当事務所で簡略型ご登録の場合
技能者登録
・一人親方(簡略型+詳細型)
16,500円/1人 ・一人親方の技能者登録は、簡略から詳細への変更は無料
各種変更 5,500円~  

 

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