- 建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録が無いと入れない現場が増えてきて困っている
- 元請から今月中には登録を完了するように言われているが、どうすれば良いか分からないし、登録の時間も無い
3月頃から、建設キャリアアップシステムへの登録要請が増えてきたようで、それに伴いお困りの一人親方も増加しているようです。
当事務所では、一人親方から直接のお問い合わせというよりも、元請からの要請で自社の事業者登録と技能者登録のご依頼と一緒に、お抱えの一人親方のご登録をお願いされるという事が多いです。
建設キャリアアップシステムへの登録手続きはなかなか手間がかかるので、気持ちは焦るけど、現場でお忙しくされていて、準備が進まないという状態ではないでしょうか?
今回は、一人親方の登録手続きにスポットを当てて、お話しさせてもらおうと思います。
もしも、建設キャリアアップシステムのご登録でお困りでしたら、当事務所にご相談されませんか?
お急ぎの場合は、土日もご対応させていただきますので、一度ご検討ください。
CCUSのご登録に関する『よくある質問』はこちら。
目次
1.建設キャリアアップシステム(CCUS)での一人親方の定義は?
〇建設キャリアアップシステム用語説明
まず用語の説明を簡単にさせてもらいます。
【事業者】
建設キャリアアップシステムに登録している建設業者(建設業許可の有無は関係ない)
【技能者】
建設キャリアアップシステムに登録している建設業の技術者
【個人事業主】
従業員を雇用して、個人事業主として働かれている技術者
【一人親方】
・従業員がいない、個人事業主として働かれている技術者
⇒事業者登録と技能者登録の両方が必要
・従業員がいなく、フリーランスのような働き方をしている技術者
⇒技能者登録だけで良い
建設キャリアアップシステムには、『事業者登録』と『技能者登録』があります。
このシステムを利用しようと思った場合、全員が登録しないとダメなのが技能者登録です。
建設会社の社長でも、個人事業主でも、一人親方でも呼び方は同じ『技能者』になります。
そして、技能者がどこかに雇用されているのか、個人で開業しているのかで、更に事業者登録が必要なのかが決まります。
どこかで雇用されている技能者は、事業者登録は必要ありませんが、どこの事業者に所属しているのかを紐づける必要があります。
しかし、フリーランスのような働き方をしている一人親方の場合は、事業者登録が不要で技能者登録のみの登録でOKです。
この場合の主となる事業者は、ご自身の名前とご住所を登録し、追加で従事されている建設会社の情報を登録することが可能です。
出向社員が出向元と出向先での情報の両方を登録する場合も、このように登録すれば良い事になっています。
法人・個人事業主・一人親方のカテゴリーがあるのが『事業者登録』です。
建設キャリアアップシステムの事業者は、技能者が所属するための器みたいなイメージだと思ってください。
※令和3年5月21日追記
フリーランスの一人親方は事業者登録はせずに技能者登録だけでも可能だとCCUSのよくある質問で記載がありますが、登録が余計に難解になる場面があり、問い合わせのメールを送っても、現在は回答のメールが届くのに通常で一週間以上かかります。
返答のメールで問題や疑問が解決されず、更にこちらから送ったメールの回答には、更に一週間以上要します。
全てのメールの返答に一週間以上かかるため、出来ることなら通常どおりの登録方法を選ばれる方が無難かなと個人的には思います。
【ポイント】
- 一人親方は、事業者登録と技能者登録の両方が必要
- 従業員を雇っていない個人事業者 = 一人親方
- フリーランスのような働き方をしている一人親方は、技能者登録だけで良いとされている
2.一人親方の事業者登録のポイント
先ほどご説明させていただいたように、一人親方もご自身が所属するために事業者登録をする必要があります。
〇登録料
一人親方が事業者登録で必要になる登録料は次のとおりです。
【一人親方が必要な登録料】
事業者登録料 ・一人親方 0円
管理者ID ・一人親方 2,400円
〇必要になる書類
そして、事業者登録の際に必要になる書類はこんな感じです。
直近分の確定申告書または、一年以内に届出をした開業届を提出します。
色々な現場を渡り歩くフリーランスのような働き方をしている一人親方は、事業者登録用が不要なためこちらの書類は不要になります。
① 建設業を営むことが分かる書類
・確定申告書(直近分)
・開業届(一年以内のもの)など
② 加入している場合必要になる書類
・建設業退職金共済契約者証
・中小企業退職金共済制度『退職金共済手帳』
・労災保険特別加入証など
法人での登録と違って一人親方の事業者登録は、社会保険関係の書類を提出する必要が無いので、比較的楽なんじゃないかと思います。
お急ぎだと思うので、サクサクっとやってしまいましょう。
【ポイント】
- どこにも所属しないフリーランスの一人親方は、事業者登録が不要
3.一人親方の技能者登録のポイント
技能者登録は、令和3年4月から『簡略型』と『詳細型』の2つの登録方法ができました。
技能者の基本情報などが登録される『簡略型』と、その簡略型の情報に技能者の保有資格などの情報を登録できる『詳細型』の2段階が用意されています。
簡略型では技能者の資格などの登録が出来ず技能者の経験を蓄積することが出来ないため、詳細型で登録をする事をおススメしますが、時間が無くとにかく急いでカードが欲しいという技能者さんで、忙しくて必要書類のご準備がはかどらない場合は、先ずは簡略型で登録してその後詳細型へ変更されてはどうでしょうか?
建設キャリアアップシステムへの登録が遅れて、工事現場へ入れなくなるのを避ける事が一番です。
〇登録料金について
申請方法 | 登録方法 | 登録料(実費) |
---|---|---|
インターネット | 簡略型 | 2,500円 |
詳細型 | 4,900円 | |
簡略型から詳細型への変更 | 2,400円 | |
窓口(認定登録機関) | 詳細型のみ | 4,900円 |
〇技能者登録の注意点
技能者登録をする際には、技能者の本人確認書類が必要になります。
日本国籍の方で運転免許証を持っていない場合は、マイナンバーカードか、パスポートと住民票が必要になります。
マイナンバーカードもパスポートもお持ちで無かったら、インターネットで申請することが出来ません。
認定登録機関へ本人さんに行ってもらって、窓口で登録申請をしてもらう必要があります。
近畿では登録認定機関は京都にしか無いので、現場があってお忙しくされていると思うので、登録申請のハードルが上がってしまうんじゃないでしょうか?
もしも運転免許証を持っていらっしゃらないのであれば、マイナンバーカードを発行してから技能者登録という流れになるため、更に日数が必要になる可能性がある事に注意してください。
【ポイント】
- 技能者登録は簡略型と詳細型がある
- とにかくお急ぎで準備が捗らない場合は、先ずは簡略型での登録を
- 余裕がある場合や書類などの準備がスムーズにで出来るときは、初めから詳細型で登録
- 写真付きの本人確認書類が必要
4.登録までの流れ
〇事業者登録
② 申請
③ 確認・審査(1月~2月の審査期間)
④ 登録料の支払い
⑤ 事業者登録完了
⑥ 事業者ID、管理者IDの受け取り
事業者登録は、申請後に審査があり、審査完了後に登録料の支払いという流れになります。
そして、審査には1月以上の期間が必要になるようですので、早めに段取りされるようにしてください。
〇技能者登録
② 登録申請
③ 登録料を支払う
④ 確認・審査(1月~3月の審査期間)
⑤ 技能者情報登録完了
⑥ 技能者IDと建設キャリアアップカードの受け取り
技能者登録は、申請後すぐに登録料を支払う流れになります。
こちらも、確認審査には1月以上かかるようなので、あまりギリギリにならないように申請されることが大事だと思います。
今回は、一人親方の建設キャリアアップシステム登録のために必要な手続きと注意事項をご説明させていただきました。
手引きや資料がたくさんあるんですが、なかなか本当にややこしい手続きですね。
「元請からの要請で、急いで登録しないとダメなんです。」
こうおっしゃられる方が本当に多く、カードが無いと現場に入れなくなるとの事なので、当事務所では、建設キャリアアップシステムの登録に関しては、土日祝日関係なくご対応させていただきます。
建設キャリアアップシステムのご登録にお困りでしたら、当事務所にご相談されませんか?
まずは、メールかお電話でお問い合わせください。
5.当事務所の手続き報酬
※申請に別途証明書が必要になった場合は、実費をご請求いたします。